LLP(有限責任事業組合)ひこね街の駅 武櫓倶

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築城400年祭《談話室》 それぞれの彦根物語 2006.8.26

【彦根物語12】
 「絵本から広がる世界『私のギャラリーに、ようこそ!』」 
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藤井スミ苑
(読み聞かせサポーター、板絵作家)






 「絵本から広がる世界」というテーマで板絵の作品を発表「能登川町立図書館・彦根市立図書館・日野町立わたむきホール虹」を始めて今回で4回目になります。自宅の壁面を飾るインテリアとしか思っていませんでしたが、作品がふえるにしたがって“いつか個展ができればいいな~”と思っていました。たまたま、芹川の土手を散歩しながらスケッチをしている私の絵を「芹川大好き会」の方から拝借記載の申し出がありました。そこで「BOOK・芹川」に掲載されたのが縁で、彦根市内や多賀町での原画展に出品することになり、板絵の作品の一部を発表したことが「私の板絵・作品展」に繋がりました。
 私の板絵は「ベニヤ板」をキャンバスに絵を描き彫り込んでいくというのが特徴で、ほとんどの人が「えっ、ベニヤ板?」と驚きの表情をみせてくれます。15年前我が家の増築の際に不用財として捨てられていたベニヤ板を見つけた時「もったいない・・・そうだ!絵を描こう。彫ってみよう!」と思いました。彫ってみると、ベニヤの特徴であるガサガサ感が妙に味があり、大きさも魅力的で色づけして磨くと、光のあたる加減で浮き出る絵の変化に驚きました。自分の想いを心おきなく表現できる!自由にのびのびと描き彫れる楽しさに気がつきました。

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板絵作成中の藤井さん








 長年、私は「子どもの絵本の読み聞かせ」のボランティア活動に取り組んでいるのですが、絵本の研究学習にも興味をもち「絵本学会」の会員になりました。学ぶために、自分が読んだ絵本の感想をより効果的に記憶するのに、絵本の絵の一部を描く(お写し)作業に取り組んでいます。年間100冊程写しますが、絵本はその何倍も目を通します。お写しが350冊をこえた頃、スケッチが出来ることに気がつき、本当に嬉しくて描けることに心から喜びを感じました。
 あの頃は、毎日芹川の木々を描き語り、その片隅につぶやきを書き入れて楽しんでいました。
板絵の絵は板の木目を観ることによって、見えてきた物を描くことが多いのですが、絵本を見ること、描くことが、結果として板絵の表現にインスピレーションとして加わりました。
 談話室では、その頃に描いたスケッチを元にコピー、切り絵タッチでカードにし「紙芝居」風に発表しました。それが「芹川の散歩道・樹々のつぶやき」です。また、日頃ボランティアで読み聞かせなどをしている様子を「ミニおはなし会」としてプログラムに入れました。
 芹川のスケッチは先ほども述べましたが「出会ったこと、想ったこと、感じたこと」など木々と対話しながら描いているのですが、私の大切な日々の記録です。絵本感想ノート、板絵制作と人生を彩る素敵な作業です。“いつか、スケッチから板絵作品を生み出し発表”何しろ芹川の木は300本?どれもこれもユニークな表情で私に語りかけます。その中から選んで・・・、何年?その時は、是非「私のギャラリーに、ようこそ!」お待ちしております。

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絵本感想ノート












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完成したい板絵と藤井さん








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読み聞かせボランティア
木彫り板絵制作
絵本感想大学ノート
芹川の木々のスケッチ
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by machinoeki | 2006-08-26 18:42 | 談話室「それぞれの彦根物語」

築城400年祭《談話室》 それぞれの彦根物語 2006.8.16

【彦根物語11】
「江戸時代、彦根の女性の旅―自芳尼「西国順拝名所記」から―」
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青柳 周一
(滋賀大学経済学部助教授)

 


 江戸時代の女性たちは、現在我々がイメージするよりも旺盛な行動力をもって、旅行などにも活発に出かけていた。このことについて、滋賀大学経済学部附属史料館「安政元甲寅三月廿日出立 西国順拝名所記」という表題の旅日記を用いて考えてみる。
 この「西国順拝名所記」は、彦根に居住していたと見られる柴田家の「自芳尼」という女性が、自ら経験した巡礼の旅(「順拝」)について記した旅日記である。彼女の旅は安政元年(一八五四)三月二〇日に同行一五人(内、一名が男性)というグループで彦根から出発して、西国三三ケ所めぐりに伊勢参宮・紀州の名所めぐり・金毘羅詣でなどをセットして回るというコースのものであった。自芳尼一行が彦根に帰って来たのは六月二日のことであり、全ての行程を回り終えるのに七二日もの日数がかかっている。
 柴田家は、善利橋の組屋敷(現、善利町近辺)に住まう彦根藩の足軽の家だったようであるが、自芳尼個人については史料中から知り得ることはほとんどない。しかし七二日もの旅行を成し遂げていることから考えれば、家事から退いたのを契機に剃髪したものの、意欲と体力は衰えていない年頃の女性だったのではないか。
 「西国順拝名所記」には、自芳尼一行が訪れた各地の数々の名所・旧跡と、旅先で自芳尼が体験したさまざまな出来事や見聞についての文章が記されている。なかでも紀州国内をめぐり歩いた際の文章はきわめて詳しく、またバラエティに富む内容にもなっており、この部分が「西国順拝名所記」中のハイライトと言ってよい。たとえば温泉で名高い湯之峰を訪れた際には同地を「日本一の湯」と褒めたたえたり(図1)、和歌浦では外国船に対する沿岸防備のための「台場」の存在に注目したりしている(図2)。こうした文章からは、自芳尼が単に西国三三ヶ所をコースに従って巡礼するだけではなく、社会的・文化的関心を多方面に向けながら、旅先の地域のあり様を仔細に観察する眼を持っていたことが窺われるだろう。
 また、この旅の中で自芳尼一行は高野山などに参拝した折、女人禁制に関わる差別的な扱いを受けているのであるが(図3)、そうしたことも「西国順拝名所記」には記されている。「西国順拝名所記」は、当時の女性が長期間の旅を楽しむなど、意外なほど自由に行動していた側面とともに、その時代的な限界についてもあわせて教えてくれるのである。


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図1 湯の峯温泉(『西国三十三所名所図会』)


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図2 和歌浦・観海閣(『紀伊名所図会)


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図3 高野山(図中、矢印で女人堂の位置を示す。『紀伊名所図会』)


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by machinoeki | 2006-08-16 19:01 | 談話室「それぞれの彦根物語」

築城400年祭《談話室》  『それぞれの彦根物語』8月号

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ひこね街の駅「寺子屋力石」 築城400年祭《談話室》
           『それぞれの彦根物語』8月号
◆来年の築城400年祭のなかで、「それぞれの彦根物語」を組み合わ
せた、みんなで楽しむ『彦根あそび博』を開催します。この機会に彦
根を訪れた人にとっても、彦根市民にしか味わえない楽しみを共に味
わえる、素晴らしい体験になることでしょう。新たな体験型観光の始
まりです。
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【会 場】街の駅「寺子屋力石」
   (彦根市河原2丁目3-6 花しょうぶ通り TEL:0749-27-2810)





【彦根物語10】平成18年8月 5日(土)10:30~12:00
      「青い目で見る彦根:30年以上彦根に住んでいる経験」
メルビル・ハロルド (滋賀大学経済学部外国人教師)

【彦根物語11】平成18年8月19日(土)10:30~12:00
      「江戸時代、彦根の女性の旅 ―自芳尼「西国順拝名所記」から―」
       青柳 周一 (滋賀大学経済学部助教授)

【彦根物語12】平成18年8月26日(土)10:30~12:00
      「絵本から広がる世界『私のギャラリーに、ようこそ!』」
藤井 スミ苑 (読み聞かせサポーター・板絵作家)

コーディネータ: 山崎 一眞 (NPO法人彦根景観フォーラム理事長、
                滋賀大学産業共同研究センター教授)
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主 催:NPO法人彦根景観フォーラム
共 催:滋賀大学産業共同研究センター、滋賀大学地域連携センター
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by machinoeki | 2006-08-03 22:05 | 談話室「それぞれの彦根物語」