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LLP(有限責任事業組合)ひこね街の駅 武櫓倶

築城400年祭《談話室》 それぞれの彦根物語 2006.6.17

【彦根物語4】
 「彦根で出会ったもの」     
 
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有馬 裕次
(NPO法人芹川理事長)



芹川と私との関係で言えば、身近な自然との出会いというより、「人間生命の尊さ」、「社会的河川の役割」とでも言いますか、活動範囲が広がりつつあることです。

2003年、東京での「川の日」ワークショップに応募、全国から80余の団体が集まりました。滋賀からはNPO芹川の前身「芹川を美しくする会」だけでした。私と小学生3名が「子ども環境創作狂言 芹川」についても披露しました。“いい川”“いい川づくり”のキーワードは7つあり
△子どもの遊びを広げる
△あいまいな開かれた心
△慈しみはぐくむ行動
△履歴を訪ねる
△地域、人間の力を内から高める
△源流(初源)を訪ねる
△体験化感性化
です。私たちNPO芹川が目指すコンテンツでもあります。

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芹川への取り組みで、初期は川の清掃活動です。高齢化が進む中、土手の草刈りが大きな負担になり、それが事故につながりました。住民の負担軽減のため、平成12年からボランティアの力を借りての一斉作業する方式にし、現在も続けています。
近年は高校生から高齢者まで1000人以上が参加、交流の場にもなり、地域の明るさ、活性化につながってきていると自負しています。

一方、子ども達には、川遊びをすることで親水、川の現状理解を深めてもらいたいと、源流探検、自然観察、野鳥、水質、生物調査なども行ってきました。自然の大切さを一緒に考えてほしいと願っています。

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さらに、彦根藩が守ってきた狂言を広めたい、も私たちの活動の柱です。芹川の流れ、堤のケヤキを主人公にした創作狂言も子らが演じました。子らも「祭りの演じ手」を自覚してくれているようです。その外、プレーパーク新設、彦根りんごの再興、山羊の広場造りなども進めたり、支援して、活動の場が広がる一方です。

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これらの活動の全てに言えることですが、人々の出会い、熱意が人の輪を生み、それが活動を少しずつでも前進させている力の根源です。ありがたい出会いが続いていると思います。
地域住民は、川からの恩賜を実感することが大切です。上流の山林荒廃、休耕田の広がり、必要性には疑問も多いダム建設計画、川をせき止めるヤナ作り。川の傷は少しも癒えません。
その土地の風土と日常生活の中で地域が日々営み、手入れしてきたものを、私は「いい川」「いい川つくり」と考えます。未来の大人にこの事を託しよい出会いを探し続けて行動していきたいものです。

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by machinoeki | 2006-06-17 17:30 | 談話室「それぞれの彦根物語」
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